3.宅配ボックス

高級賃貸物件の設備シリーズ。第三弾は「宅配ボックス」について考えてみよう。 宅配ボックスとは、その名のとおり宅配便用のボックスだ。もともと宅配便は郵便物と違い、宅配会社には荷物を確実に相手の手に渡す義務があるため、集合住宅なら部屋を訪れて受け取りのハンコをもらわなければならない。 ところが一人暮らしの労働者であれば、宅急便を受け取れるような時間に自宅にいることはできない。結婚しても、共働きだと状況は変わらないだろう。すると、ポストに不在表が増えていく。休日しか荷物を受け取れない、でもそんな休日があるのかどうか、この不況下における最大の問題といえる。

 そんなトラブルを解決するために存在するのが、宅配ボックスだ。 自分が不在の時も、業者はマンションの入り口にあるボックスへ荷物を入れる。中にはハンコを押してくれる宅配ボックスもある。すると労働者は深夜に帰宅しても荷物をすぐに受け取れるし、一方で直接業者と顔を合せることがないおかげで、ニセ業者の犯罪から身を守ることにもなるという優れモノだ。 もちろんデメリットもある。業者から直接荷物を受け取るほうが、宅配物詐欺を防ぐことができるし、通信販売で宅配ボックスに入りきらないほど大きなものを購入した場合、結局は直接受け取らなければならない。 どこでもドアが常にのび太を源家のバスルームに導いていたのは、決して偶然ではなかったのだと、トヨタのCMを見て気付く。 のび太は大人になり、どこでもドアを何度使っても、しずかちゃんにたどり着けない。しずかちゃんはお風呂で、のび太が来るのを待ちわびている。何年経っても彼女は、「のび太さんのエッチ!」と言いたいのだが、のび太はいくつになっても、そんな愛する女性の気持ちに気付けないでいた。 もともと、どこでもドアの設定は「自分の行きたいところに連れていってくれる道具」なのだが、実は人と人の意志をつなぐツールではなかったのだろうか。のび太としずかちゃんの気持ちが同じでないと、どこでもドアは源家のバスルームに連れて行ってくれない。 そう考えると、のび太としずかちゃんが本当に結婚するのかどうか、何十年経っても結論が出ない『ドラえもん』は我が国最高のラブストーリーだったのだ。 世の中にどれほど便利なツールが誕生しようとも、結局は使う人間次第で、道具は善にも悪にもなる。トヨタのCMクリエーターも、『ドラえもん』というツールを使い、見事な世界観を表現してみせた。

 

宅配ボックスが設置されている高級賃貸物件に住むこと、それは男が己の人間力を試される場なのだ。

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