19.床暖房

男は真冬もダンディでありたい。——北風吹き荒れる黄昏の街。トレンチコートの衿を立て、独り街角に佇む男は、肌を刺すような寒風にも顔色一つ変えず……と気取りたいものだが、毎日寒い。如何せん寒いものは寒い。

昨今は「男の冷え性」なんて言葉も聞くようになった。女性だけでなく、男性も体を冷やしていると健康に良くないらしい。男が痩せ我慢をするのは、レディーの前だけにしておけば良いのだ。

というわけで、今回は高級賃貸マンションの温もりと癒しである「床暖房」について筆を執ろう。

前回「オール電化」のコラムでも触れたが、最近は多くのオール電化住宅に床暖房が設置されている。この場合は当然、電気を熱源とすることになるが、電気を使う床暖房の中でも、大きく分けて電気ヒーター式と温水式の2種類があることはご存知だろうか。

電気ヒーター式と言われる床暖房は、さらにPTC式や電熱線式などの方式に分類されるが、いずれも床下の発熱体に通電して温めるという仕組みは同じである。ホットカーペットをイメージしてもらうと解りやすいかもしれない。

次に温水式床暖房。こちらの方が最近はメジャーなので、ご存知の方も多いかもしれないが、床下の温水パネルにお湯を循環させて部屋を温める仕組みである。よく知られているのがエコキュートやヒートポンプを利用したタイプで、特にオール電化の家庭はこれらが主流だろう。熱源機となる床暖房専用ヒートポンプや多機能型エコキュートは、導入コストがやや高いのだが、ランニングコストは安くなる。だから、このタイプの床暖房が設置されている賃貸マンションに住めるのは、かなりラッキーかもしれない。

ちなみに、温水式床暖房にはガスを使うタイプもある。エコジョーズを使ったものなどが有名だ。また、エコジョーズ(ガス)とヒートポンプ(電気)を組み合わせたハイブリッド給湯システムと呼ばれる製品もあるようだ。

このように様々な種類がある床暖房だが、何にせよ、とにかく快適なのである。足元からぽっかぽか、冬でも裸足で過ごせてしまいそうな暖かさなのだ。熱風が出る訳ではないから「頭寒足熱」で居られる上、ホコリが舞うこともなければ、空気も乾燥しにくい。一年中、まるで日だまりの中に居るような幸福感に包まれる…と言っては大袈裟だろうか。いや、そんなことはない。現にあの2月の記録的大雪の日も、筆者の愛猫は常春の楽園さながら、床の上でお腹を出して寝ていた。その幸福感は動物も保証するところなのである。

床暖房の温もりは、もちろん、冷え性の女性にも大いに喜ばれることは間違いないだろう。仕事では露出の多い壇蜜さんも、実はかなり寒がりらしく、西友で湯たんぽを2つも買ったらしい。ぜひ床暖房完備の我が家に招待したいものだ。僕と床暖房が君の湯たんぽになるから。

反対にもし暑がりの女性が訪れたら、『北風と太陽』の話に出てくる旅人のように一枚、また一枚と……後はご想像にお任せしよう。

床暖房付きの高級賃貸マンションで、身も心も熱くなるような生活を送る。これぞ男として生きる醍醐味である。

 
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