モダンスタンダードが取り扱う高級レジデンスブランドを追いかけていくシリーズ、第6回目のテーマは「アルティス」だ。
「高級賃貸情報局」のトップ画面に掲載されている検索ランキングで、2012年1月期のトップに位置するのはパークハビオ新宿イーストサイドタワー。その下にはそれぞれ様々なブランド名が並ぶ中、トップ10内に「アルティス白金高輪」と「アルティス九段下」という二つの物件を唯一ランクインさせているアルティスとは、一体どんな高級レジデンスなのだろうか。
過去にこのシリーズで取り上げてきたブランドは、いずれも日本経済を支える企業グループが運営している高級レジデンスだった。
パークアクシスの三井不動産、ラ・トゥールの住友不動産、コンフォリアの東急不動産、パークハビオの三菱地所は日本四大不動産業と呼ばれる。アパートメンツを運営する東京建物は日本で最も古い不動産業だという。
対するこのアルティスも負けてはいない。日本の七大商社・伊藤忠商事のグループ企業「伊藤忠都市開発」が運営しているのだ。
伊藤忠といえば戦前の大財閥で、東京ではなく大阪から紡織業を中心に発展。現在はJR大阪駅のノースゲートビルディングに本社を構える大阪発の、日本を代表する大企業であることは言うまでもない。
そんな伊藤忠プロデュースのアルティスは強気だ。あまりに強気だ。
公式ホームページを見ると、まずそのコンセプトが登場する。
「Art-新たな価値の創造、Oasis-暮らしの輝きと憩い」
そのArtとOasisが組み合わさったものがARTISだという。
しかし誤解しないように。そんなことでアルティスが強気だと言っているわけではない。肝心なのは上段のメニューバーなのだ。
左から見てみよう。
ARTISとは → 物件一覧 → グッドデザイン → お問い合わせ
どうだろう? アピールするのはデザインの一点張り……何が一番オススメなのか。他の高級レジデンスより何が優れているのか。
なんてことは「グッドデザイン」の一言で終わりと言わんばかり。
デザインに対して、それよりも高級レジデンスというジャンルに対して絶対的な自信すら感じさせる。
他と比べる必要などないのか? いや、最も大切なことは、ナンバーワンでありオンリーワンでもあることだ。他者と比較したうえで絶対の自信がなければ、世界に一つだけの花を咲かせることなどできやしない。
では、アルティスが誇る「グッドデザイン」とは何なのか。まるで戦う男への挑戦状。ならば、答えを探してみなければならない。
アルティス、それは男がその花を咲かせるための戦いの場なのだろうか。続く。