首都圏を中心に展開する高級レジデンスシリーズ、今回は東急不動産がプロデュースする「COMFORIA(コンフォリア)」を見ていくことにしよう。
まずはそのコンセプトから。コンフォリアは「都市の利便性とスマートなライフスタイルを楽しむ人のための高級賃貸マンション」であり、より洗練されたラグジュアリーな人々に、上質で快適な住まいを提供するものだという。
はい、ここで新しい用語が出てきたので、まずはここから考えてみる。
「ラグジュアリーな人々」とは何か? ラグジュアリー(luxury)とは「贅沢」を意味する英語で、贅沢品や高級品を指す言葉としても用いられる。
アパレルの分野でいえばシャネルやルイ・ヴィトンといったブランドは「ラグジュアリー・ブランド」として位置づけられていた。ところが昨今の世界的な不況の中で、ブランドのステイタスを価格だけに頼らず、自分自身の価値観「ニュー・ラグジュアリー」に基づく消費行動へと移行する富裕層が米国内で増加しているようだ。
一方、ネットで「ラグジュアリー」という言葉を検索すると、やけに派手な世界のウェブサイトばかりヒットするが、どうやら歌の世界でも「ラグジュアリー」という言葉は単なる「贅沢品」でも「高級品」でもないらしい。
1977年7月に発売された歌謡曲「マイ・ラグジュアリー・ナイト」は、来生えつこ作詞、来生たかお作曲で、しばたはつみが歌い同年の紅白歌合戦にも出場しているほどのヒット曲だ。後に椎名林檎もカバーしている同曲のサビの歌詞を見てみよう。
「恋はゲームじゃなく 生きることね
答えて愛しいひと
今 確かめたい 言葉より大事なこと
うなずくだけでいいから
私をみつめていて」
切ない、あまりに切なすぎる歌詞だ。ゲームではなくライフとしての恋には、言葉より大事なことがある。どんな台詞を並べても気持ちを伝えられず、「愛してる」の言葉じゃ足りないくらいに好きなのに、最終的には100万回もその言葉を送ってしまう気持ちも分からなくないが、人間とは究極の精神状態では「言葉を失ってしまう」生き物だ。
そこでこの高級レジデンスシリーズ「コンフォリア」が対象とするのは、「より洗練されたラグジュアリーな人々」である。そんなユーザーのために「Comfort(快適)」+「la(場所)」=コンフォリア、快適な場所と名付けられた物件は、どんな価値観を生み出してくれるのだろうか。我々はその価値観を言葉で説明する義務を負っている。
東急不動産のコンフォリアシリーズ、それは全ての男にとってゲームではなくライフなのだ。