14.敷地内ゴミ置き場

筆者が上京して驚いたことがひとつ。カラスが多く、街中のゴミを漁っていることが多い。ほかにも「東京のカラスは凶暴」とまで言う人だっていたりする。 テレビドラマを見れば、主人公家族は一軒家に住んでいることがほとんどだ。確かに大多数の家族の憧れは、マンションより一軒家に住むことに違いない。でも、そういう場合はだいたい近隣に嫌なオバサンがいたりして、昔々は住宅地共有のゴミ置き場で我が家のゴミを漁り、性生活まで口出ししてくるというシーンもあった。 そんなオバサンが実際にいるかどうかはともかく、ドラマを見ていても、周囲の隣人とのトラブルは明らかにマンション住まいより一軒家を持つ家族のほうが多いと思われる。 もちろんマンション居住者でもそんな目に遭うシーンがあるものの、ドラマ視聴経験上、アパートの大家さんに嫌みを言われるか、公団住宅のようなマンションで隣人のオバサンから「奥さんの夜の声が大きくて……」と謎のクレームが入ってくる程度。 どんなドラマ見てるんだ? なんて話をする必要もなく、もちろん高級賃貸物件にはそんな問題を解決してくれる設備がある。その名も「敷地内ゴミ置き場」だ。 文字通り、マンションの敷地内に共有のゴミ置き場があり、回収会社も他の一般ゴミ置き場と同様に回ってくれるから安心。高級賃貸物件であれば、嫌なオバサンがいることも少ないだろう。いたとしても、ゴミ置き場もセキュリティーがしっかりしており、オバサンが長々とゴミ漁りをすることはできないし、部屋の壁は厚いから夜の声も聞こえない……。 だから、どんなドラマの話だ? 現実的な話をしよう。 今は多くの家庭で、夫と妻が家事を分担する時代である。女性の社会進出が進み、共働きともなれば分担するほうが当たり前といえよう。それでもなかなか炊事と洗濯、掃除ができる男は少ない。となれば必然と、ゴミ捨ては夫の役割となってくるのだ。 「夫の家事分担」調査でも、ゴミ捨ては常にランキング上位につけている。週刊誌の芸能人熱愛発覚記事も、男側がゴミを捨てているところを撮影されることが多くないだろうか。 しかし男の朝は忙しい。会社へ行く前にゴミを出そうにも、ゴミ捨て場が遠いだけで大きな時間のロスだ。かといって前の晩などに出そうものなら、ご近所から白い眼で見られる。 そこでゴミ置き場がマンションの敷地内にあれば、男の家事分担も楽になるに違いない。とはいえ、ゴミ捨てをしているからといって、奥さんに「自分も家事をやっている」と主張してはいけない。その言葉は、主婦の不満ランキングで常に上位なのだから。

 

敷地内ゴミ置き場、それは男にとって、ちょっとだけ背伸びできる空間である。

ご自宅の賃貸募集を検討中のオーナーさまへ

Livedoor news
当社モダンスタンダードの記事が、
Livedoor newsで配信されました。
Excite news
当社モダンスタンダードの記事が、
Excite newsで配信されました。

follow us in feedly