東京都港区海岸にある高級分譲賃貸タワーマンション「スカイグランデ汐留」の裏手にある汐留ビルディングは、その建設途中から“汐留シオサイト・最後の大物”と呼ばれていたという。
“最後の大物”……なんてカッコいい響きを持つ言葉だろうか。
それだけにニュースでも何かとこの言葉が使われることがあり、早速検索してみると、数々の“最後の大物”がヒットすることに驚いた。
先日、競馬界でデビュー戦を迎えたサトノブレスは、かの名馬ディープインパクトを父に持ち、“名門メジロ牧場・最後の大物”として騒がれた。
7月には“ナチス戦犯・最後の大物”と言われる元高官チャタリー・ラズロ氏が拘束された。
また、デジタルカメラ業界で大人気の「ミラーレス一眼」に、デジカメ世界No.1のCanonが参入。発表した商品「EOS M」あるいはCanon自体が“最後の大物”という表現を用いられている。
今年、現役を引退する野球界のアニキ・金本知憲も、“タイガース黄金時代・最後の大物”と言われているようだ。
無論、今後もあらゆるジャンルで新たな“最後の大物”が登場し続けることは言うまでもないが、とにかく男に生まれたからには、一度はこう呼ばれてみたいものである。
この汐留ビルディングはNTTコミュニケーションや三井住友カード、ロート製薬などのオフィスが入っているビルであり、確かに大物である。
他にも、子どもたちにとって憧れの場所であるポケモンセンターならびに大人の憧れ・劇団四季の自由劇場が入った汐留芝離宮ビルディング、あるいは東海道新幹線の線路に囲まれているために、イメージ的に「スカイグランデ汐留」はやや目立たない存在かもしれない。
しかし、決してそんなことはないのが、高級マンションが高級マンションたる所以だ。
交通アクセスで考えると、JR浜松町駅前に建ち、近隣のホテルから羽田・成田の両空港へリムジンバスが出ており、便利なことこの上ない。
ルームプランも1LDKが中心ではあるものの、同居・同棲生活が可能なほどの広さを誇っている。
それでいて賃料も減額されているので、住みやすさは抜群といえるだろう。
思想家オスカー・ワイルドは言った。
「男は“最初の男”になりたがり、女は“最後の女”になりたがる」と。
確かにそう考える女性は多いだろう。だが、男も“最初の男”を目指してはならない。
男に生まれたからには、「スカイグランデ汐留」に“最後の女”と一緒に住み、“最後の大物”になってみたいものである。