ラブストーリーのように突然始まる、当コラムのプチ特集シリーズ。
今回からは港区にある数件の高級賃貸マンションを紹介していくとしよう。
港区の麻布といえば、麻布十番か西麻布を思い浮かべる人も多いだろう。
だが、ちょっと待ってほしい。
朝日新聞の「天声人語」っぽいが、ちょっと待ってほしい。
テレビ朝日本社があるのは港区六本木だが、今回は麻布のお話。
だから、ちょっと待ってほしい。
何かというと、麻布といえば実は元麻布である。
元とついてはいるが、ちょっと待ってほしい。
別に「かつて麻布と呼ばれていた」ということではなく、現在も「元麻布」という麻布地域の地名なのだから。
港区でも六本木には六本木ヒルズがある。表参道には表参道ヒルズ、虎ノ門にはオランダヒルズ、赤坂にはアークヒルズがある。愛宕には愛宕グリーンヒルズだ。
すると麻布といえば、麻布ヒルズなのだろうか。
いや、ちょっと待ってほしい。
麻布は麻布でも、「元麻布ヒルズ」なのだ。
江戸時代、麻布村の中心であったことから「元麻布」と呼ばれるようになったのは、1966年の町名再編から。
麻布中学校・高校や中国大使館があるこの地に、株式会社森ビルが2002年6月に「元麻布ヒルズ」を竣工。他のヒルズシリーズと大きく異なるのは、元麻布ヒルズが高級レジデンス棟のみで構成されている点だろう。
地上29階のフォレストタワー、地上6階のフォレストテラスタワー、地上5階のフォレストテラスウウェストの三棟からなる「元麻布ヒルズ」は、1983年に建設計画が着手され、バブル崩壊で一時中断されたものの、2000年に着工して今に至る。
そのメイン棟である「元麻布ヒルズフォレストタワー」は、他のヒルズシリーズ、他の高級レジデンスとレベルの違いを感じさせる部分があるので触れてみたい。
まず、敷地内に「西町インターナショナルスクール」の幼稚園がある。さらに、道路を隔てた反対側に同小中学校がある。いまやテレビ番組で引っ張りだこの関根真理は、この西町インターナショナルスクールの出身だ。
その向こうには麻布中高が見える。現・自民党総裁の谷垣禎一、たちあがれ日本代表の平沼赳夫など政・財・文・芸能界に多くの人材を輩出している名門校だ。
さらに「元麻布ヒルズフォレストタワー」の地下2階には、なんと住民専用のワインセラーが設置されているところも、レジデンス専門ヒルズとしての存在を一層引き立てている。
だから、ちょっと待ってほしい。麻布なら「元麻布ヒルズフォレストタワー」なのだ。