株式会社森ビルが運営する高層ビルのひとつ、赤坂溜池タワーの高層階(14~25階)は「赤坂溜池タワーレジデンス」という、高級賃貸マンションとなっている。
地下鉄・赤坂駅と溜池山王駅から徒歩3分という立地でありながら、ほかにはない自然と戯れることができる場所でもある、この物件。
屋上に居住者だけが利用できる、プライベートガーデンが設置されているのだ。
東京都内でも多くの建築物に採用されている屋上庭園だが、むしろ「空中庭園」という言葉のほうが、イメージが沸きやすいかもしれない。
現在でもビートたけし(北野武)をMCとしたテレビ番組『古代文明ミステリー 新・世界七不思議』が、結局のところ七つが確定しないまま放送され続けているものの、元来の「世界七不思議」は、紀元前2世紀の書物で次のように記されている。
アレクサンドリアの大灯台
エフェソスのアルテミス神殿
オリンピアのゼウス像
ギザの大ピラミッド
ハリカルナッソスのマウソロス霊廟
バビロンの空中庭園
ロドス島の巨像
そんな七不思議のひとつ「バビロンの空中庭園」は、その名前から空に浮かんでいる庭園がイメージされるものの、実際は新バビロニア時代・紀元前600年頃、宮殿の中に作られた巨大な庭園であった。
現代ニッポンでも大阪・梅田スカイビルのような、世界的評価の高い空中庭園(実際は屋上庭園)も存在するが、この「赤坂溜池タワーレジデンス」の屋上庭園は一味違う。
なにせ、ビルの屋上でブドウを栽培・収穫できるのだから。
「バビロンの空中庭園」よりはるか昔、紀元前3000年頃には人工的な栽培が始まっていたとされる果物、ブドウ。
かつては世界で最も生産量の多い果物であり、何より食べるよりもワインの原材料として利用されるほうが多い。
2012年には世界的な高級ワインの生産地、フランス・ブルゴーニュのブドウ畑が中国人投資家に買収され、現地では猛反発が起きていた。
中には、外国資本から国内のブドウ畑を守る法律を制定しようという動きまであり、フランス人、ひいてはヨーロッパの人々にとって文化的・歴史的にどれだけブドウ畑が重要なものかが分かる。
これほど愛されているブドウを栽培している横で、バーベキュー・パーティーを行なうことができる環境、それが「赤坂溜池タワーレジデンス」の屋上庭園なのだ。
気が付けば“世界8番目の不思議”のキャッチフレーズを持つ、フランス出身のワイン好きレスラー、アンドレ・ザ・ジャイアントを超える建造物かもしれない。
だからこそ人気物件であることに何の不思議もない、「赤坂溜池タワーレジデンス」だ。