千代田区飯田橋エリアは、都内でも珍しい地域である。
何が珍しいのかといえば、大規模再開発が行なわれているのは他と同じだが、なんと再開発による巨大商業施設がふたつも存在するのだ。
以前にも紹介した「アイガーデンエア」は、飯田橋駅・水道橋駅・九段下駅からいずれも徒歩圏内の場所にあり、自然と調和した雰囲気が、飯田橋という歴史ある街で人気を博している。
もうひとつは飯田橋駅前の巨大施設「飯田橋プラーノ」だ。
この“街”はレストラン・ショップ棟「プラーノモール」、事務所棟「ステージビルディング」、そして高級分譲タワーマンション「プラウドタワー千代田富士見」という住宅棟で構成されている。
しかも発案は企業ではなく、千代田区富士見二丁目エリア
の土地権利者たちで、「住み、働き続けられる街」を目指して計画が進んでいったという。
この「プラーノモール」には日本、中華、アジア、イタリアと多種多様な料理店が入っているうえに、パチンコ店も組み入れられているショッピングモールは、都心ではなかなか見られない。
そしてこの二つの施設を繋ぐのが、駅前の「飯田橋商店街」である。
地元らしい店舗が並ぶなか、驚かされるのはこの巨大複合施設と地元商店街の共存ではないだろうか。
昔はよくテレビドラマなどで、大型デパートやショッピングモールの進出に対し、地元商店街との軋轢が生じてしまう展開が多く見られた。
普通に考えれば巨大商業施設に挟まれてしまう商店街は、たまったものではない。
それはある意味、アメリカと中国という大国に挟まれた日本みたいなものではないか。
ところが前述のとおり、「飯田橋プラーノ」は地元権利者から立ち上がった再開発計画であったので、こうした共存が成立しているのではないかと考えられる。
対策と譲り合いで、領土問題もなんとかなるものだったりする……のか。
それを繋いでいるのが、「いいだべえ」というクジラの絵であることが、なんともシュールであるけれども。
以上のような環境下に、「プラウドタワー千代田富士見」は存在している。
分譲賃貸マンションとして利用され、デザイナーズタワー物件として人気も高い。
かつペット可ということで、便利なぶんここも入居者による共存法を模索していかなければならないだろう。
もちろんそれは、どこのマンションにも言えることではある。
しかし飯田橋という“共存の街”にそびえ立つ高級分譲賃貸マンション「プラウドタワー千代田富士見」だからこそ、そんな気持ちのゆとりを持てそうな気がしないでもない。