遂にベイエリアを脱出し、本土上陸を果たした当コラム。
……と、ネット検索からこの項にたどり着いた方には何のことだか分からない始め方を貫く当コラムは、今回からヒカリエのオープンで沸き返る渋谷駅近辺の物件から探っていくことにしよう。
まず渋谷区に住むということはどういうことなのか。詳しくはコチラ。
しかし、この「渋谷区に住むって?」を書いた後に渋谷ヒカリエがオープンした。
そこで改めて「渋谷ヒカリエって?」ということに触れてみたい。
地上34階、地下4階。高さ182.5m。
渋谷駅のまん前にそびえたっているため、そのデザイン性も含めて、周辺でこれほど目立つ建物はない。
東京メトロ/東急田園都市線・渋谷駅と地下で、地上ではJR駅と直結しており、これほど便利な施設はない。
“大人の渋谷”といったようなフレーズから、売られている商品も高そうなイメージを持つかもしれないが、地下の食品街に置かれているお弁当・お惣菜は意外とリーズナブル。なかなかハイクオリティなお弁当がひとつ800円程度とは、若者も十分に手が出せるほどだ。
そのほか地上5階までの商業施設「ShinQs(シンクス)」、6階より上のカフェ、レストラン、イベントホール「ヒカリエホール」、劇場「東急シアターオーブ」と「シアターガーデン」など、大人から子供まで一日中遊べる空間となっている。
ところが、この渋谷ヒカリエは都内再開発のルールを壊してしまった。
なんと再開発ビルであるにも関わらず、高級マンションがセットになっていない。
とはいえこれだけで「ルール違反」と決め付けるわけにはいかないだろう。
そもそもこの「再開発=高級マンションがセット」なんてルールも、当コラムが勝手に言い始めたからだ。
……ではなく、根本的な理由を探ってみよう。
それは、すでに渋谷にはこれでもかとばかりに、多くの高級賃貸物件が立ち並んでいるからである。
代表的な存在は、住友不動産の最高級賃貸レジデンスシリーズ「La Tour」(ラ・トゥール)の中でも、さらに上の高級感を味わうことができる「ラ・トゥール渋谷」だろう。
2010年8月とまだ若い物件だが、渋谷駅から徒歩7分、表参道駅から徒歩10分、目の前はなんと青山学院大学。これだけでどれほど高級住宅地に建設されたかが分かるのではないか。
都心の全てを見渡せる超高層タワーマンション、ペット可ということで「ペット足洗い場」まで設置されたセレブリティ物件である。
説明の余地がない渋谷ヒカリエと「ラ・トゥール渋谷」、まさに最高級だ。