湾岸の高級賃貸物件エリアでは人気の芝浦ふ頭。
「エクサージュ海岸」という、名前を聞くだけでもオシャレすぎるデザイナーズマンションの近くには、「湾岸食堂本店」というやけにリーズナブルなランチを食べられるチェーン店がある。
この「湾岸食堂」も概観は、海の家と見間違わんばかりのオシャレさだが、週替わりランチメニューは、おかずにライス&味噌汁つきで800円と、都内では激安の部類だ。
その内容も「豚肉ロース肉のおろしポン酢がけ」や「海老ピラフのオムライス マッシュルームのソース」という、なんだかオシャレメニュー。
ほかにも週替わりカレー750円や、冷やし日本そばと丼のセットが850円、果ては特製四川風冷やし坦々麺が500円と驚異的な価格である。
ドリンクもカクテルは一杯480円、“下町のナポレオン”いいちこは一杯380円、ディナー料理もだいたい一品1,000円前後で、コースも2,300円から設定されるなど、若者が気軽にデートで使えそうなお店ではないだろうか。
その材料は毎日、築地市場から仕入れるという、地の利を生かした料理を食べることができる。
同じ食堂でも、小林薫のようなマスターがいる「めしや」――『深夜食堂』とも少し趣が異なるようだ。どちらかというと「丸の内タニタ食堂」に近いか。
ちなみに食堂をテーマにした映画は多く、「食堂かたつむり」、「かもめ食堂」、「津軽百年食堂」と名作がズラリ。
「つむじ風食堂の夜」という映画も公開されたが、同じ風でも「南風」は、なぜか続編がスタートした『タッチ』で浅倉家が経営する喫茶店である。
ということで、日本人にとって「食堂」という名前は“心のふるさと”みたいなものであり、そのぶん映画やドラマなど作品の舞台になりやすいのだ。
「エクサージュ海岸」という高級デザイナーズマンションに住み、さらにこの「湾岸食堂」が“行きつけのお店”となれば、自分にも何かストーリーが始まるのではないか、という妄想が膨らむ。
結局、男の行動原理は、そこにしかないといっても過言ではない。しかも外観やメニューからして、オシャレな店員さんがお仕事していそうなお店だけに。
「エクサージュ海岸」も高さは地上20階建てと、高級マンションではやや控えめだが、それこそデザイナーズマンションである。レインボーブリッジも信号ふたつ分の近さという環境もバッチリ。
男だったら、「エクサージュ海岸」で新しいストーリーを紡いでいくしかない。
周辺施設大丸ピーコック芝浦アイランド店