東京都港区赤坂のアークヒルズ、それは日本を代表するディベロッパー「森ビル株式会社」が運営する複合商業施設で、今年で26周年を迎えるヒルズシリーズの原点だ。
六本木ヒルズのオープンが2003年であったことを考えれば、壮大な歴史の重みを感じさせる。
オフィス、住宅、ホテル、コンサートホールから桜並木まで、あらゆる要素を取り込んだ民間による日本初の大規模再開発事業は、その後の再開発と高層ビルディングの在り方を構築したといえよう。
そのアークヒルズの眼前に、2011年2月「アークヒルズ フロントタワー」が峻工。地上22階のうち6~12階が住宅、22階屋上共用施設も備わっている。
たとえるなら「アークヒルズ」は前田敦子であり、「アークヒルズ フロントタワー」は松井珠理奈ではないだろうか。
1期生としてAKB入りし、プロデューサーである秋元康がセンターに指名した前田は、その後AKBの大黒柱としてグループを引っ張ってきた。
あえて言えば、「六本木ヒルズ」は大島優子である。何もかも揃い、かつ個々の要素のレベルが高い“魅惑のエンターテイナー”は、前田敦子=アークヒルズを総選挙で破り、センターと同時に前田とのツートップの地位を確保している。
そこに建設された「アークヒルズ フロントタワー」。
さいたまスーパーアリーナでのライブ中、東京ドーム公演決定の報とともに、SKE松井珠理奈のAKBチームK加入(期間限定)が発表される。
もともと松井はSKE時代も、入団当初から最年少メンバーでありながら、その存在感を高く評価されており、満を持してのAKB加入といえるだろう。
続いて、絶対的エースである前田敦子のAKB卒業が発表された。その先に待ち受けているのは女優としての独り立ち、さらにはAKB殿堂入りかもしれない。
そんなのあるかどうかはともかく、前田は「後輩のために」卒業を決意したのだという。
アークヒルズもまた、すでにその地位は確立された。誰もが名前も存在も知っている。
ライバルである大島優子は、前田の卒業に対し「私はグループで飛び抜けられるように頑張ります」と決意のコメント。六本木ヒルズがアークヒルズを越えられるかどうか。
一方でアークヒルズという存在が定着した今、アークヒルズフロントタワー=松井珠理奈にかかる期待は大きい。今後はヒルズシリーズの“顔”へと成長していかなければならない。
ちなみに、アークヒルズフロントタワーの住居部分には「RoP」という言葉が最後につけられている。
「Residence of Professional」、その未来は険しくも明るい。