フリーレント-後編

さて、「フリーレント」後篇。前置き、というか愚痴が長くなってしまった。

ということで、市場経済に関していうと、健全な需要と供給の関係から生み出される健全な消費活動なしに発展することはない、と考える。逆に言えば、そのことを理解できていれば、消費者ではなく企業側も健全な市場予測ができやすくなるのだ。

結局、「価格が高いか安いか」が個人の感覚によるものとなれば、そこは企業側にも営業の際に、どれだけ相手のニーズを理解し、そのニーズに応える商品を提供しようという企業努力が生まれてくる。もちろんあまりに細分化されたニーズに一つひとつ答えていくことは、労働力に大きな負担をかけることになる。だからといって、給与面などから「割りが合わない」などと、その部分まで「デフレ」や「ブラック企業」と声を上げるのならば、経済発展は永遠にやってこないだろう。

多くの成功者はそんな時代を受け入れた営業努力をこなしている。実例は各自調査。

そこで、ようやく「フリーレント」である。「フリーレント」とは、ひとつの例を挙げれば「〇○年の契約を結べば、○○月間の家賃あるいは敷金・礼金が無料ですよ」という不動産業のサービスである。筆者はこのサービスを全面的に肯定も否定もしない。

なぜならば、それだけの契約年数を結んでもらうためには、不動産業者側もそれだけの営業をしなければならない。一方で消費者も、それだけ物件の価値を見極めることが要求される、いわば駆け引きのようなものだからだ。

たとえば、前篇で例として挙げたdocomoのキャンペーンであれば、タブレットを利用する者にとっては得な割引サービスでも、通常の携帯以外は必要としないユーザーには有効とならない。重要なのは、企業側がどれだけタブレットという商品の利便性を理解し営業できるか、ユーザーはプライベートから仕事まで含めどれだけ自身の生活を把握できているか、ということだ。つまり、無計画な者は生き残っていけない社会になっている。

こうして不動産業にしても、携帯電話産業にしても、より高い「信用」が求められるようになった。特にこのネット社会、悪徳業者はすぐに世間に広まってしまう。

ある意味、「フリーレント」とはそうした不動産業者側の、物件に対する自信の表れと見ることもできる。「安い」しかし「良いもの」だから、ユーザーに薦められるのだろう。

 

「フリーレント」、それは不動産において、業者とユーザーの「本質を見極める眼」が問われているビジネスの可能性なのだ。

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