ラトゥールVol.4

住友不動産の高級レジデンスシリーズ「ラ・トゥール」を見ていくと、「遂にここまで来たのか……」と思わされるものがある。

新宿中央公園の北側にある新宿セントラルパークシティで、新宿セントラルパークビルに隣接するラ・トゥール新宿のビル内には、24時間スーパーマーケットとシアタールームが設置されているのだ。

かつて24時間営業で食料品を購入できる場所といえば、コンビニエンスストアぐらいのものだった。そんなコンビニでもほとんどは弁当やおにぎり、肉まんやおでん、ホットスナックあたりが限界かと思われたが、最近は野菜、肉、さらには一人分の加工食品なども充実。さらには定価どおりではなく、自由な価格で商品を販売する店舗も増えてきた。

一人暮らし、あるいは仕事が忙しい家族にはありがたいサービスだが、そうしたコンビニが増えた要因は、24時間営業スーパーの存在が大きいと思われる。

商業施設には24時間営業のコンビニが入っているところは多いし、1階でスーパーマーケットとなっているマンションもよく見かける。ところがマンションの中に24時間営業のスーパーが入っているのは、ラ・トゥールの中でも新宿のみ。スーパーの営業時間を気にしながら仕事を続ける必要もなくなった。

一方でシアタールームも、ブルーレイやDVDに対応した最新の映像と音響のシステムを備えており、カラオケパーティーも可能となっている。

また、フィットネスルームや板張りのスタジオ、さらにはカフェまで併設され、もはやホテル並みというより、駅前の商業施設といった具合だ。かと思えば新宿駅へ向かう無料シャトルバスも利用できるとは、もう驚きでしかない。

さらにSOHO可の部屋もあるとなれば、仕事からプライベートまで含めて、外に出る必要がなくなってくる危険性がなくもないが、働く男にとってこれ以上の環境があるのだろうか。

働く男といえば、復活を果たしたユニコーンだ。常に労働者の悲哀を歌い続けた彼らの楽曲は、幅広い世代に愛されている。そこで、なぜか「働く男」ではなく「大迷惑」の歌詞で描かれたサラリーマンの世界を、簡単にまとめてみよう。

・郊外にマイホーム購入も、3年2カ月の単身赴任へ

・赴任先でボインの誘惑に負け、枕が変わってもすることは同じ

・会社の命令に逆らうと首になり、マイホームもボツになる

・やっぱり君をこの手で抱きしめ、寝顔を見つめ、作った料理を食べたい

この悲しみをどうすりゃいいの、誰が僕を救ってくれるの。

ラ・トゥール新宿なら救ってくれるかもしれない、男の大迷惑。

ラトゥールVol.5