住友不動産の高級レジデンスシリーズ「ラ・トゥール」に関して考える第2回目。
「極上の東京生活」を実現するためにラ・トゥールが推しているのは、コンシェルジュ・サービスということになるだろうか。マンションの入り口に受付スタッフがおり、共有施設の予約対応、タクシーの手配、宅配便の一時預かりなど、入居者をサポートするシステムだ。
では共有施設とは何かというと、これまでにフィットネスルームやラウンジについては解説してきたし、当然ラ・トゥールにもそんな設備が備わっている物件もある。
となるとやたらと高級感が溢れる物件ばかりかとも思われるかもしれないが、ラ・トゥールシリーズの中に独特の雰囲気を放つ物件があることをご存知だろうか。その名も「ラ・トゥール代々木上原」。
超高層タワーマンション物件が多いラ・トゥールシリーズにあって、代々木上原は地上5階建てのマンションがA棟からD棟まで集まった、なかなか高級レジデンスにはない形式が異質さを生んでいる。
もちろん建築条件なども関わってくるのだろうが、ともすれば「団地」のようなイメージを与えかねないなかで、そんなイメージを逆に利用している巧みさも併せ持っているようだ。
最も大きな特徴は以下の3点である。
・キッズルーム:8:30~20:30まで無料で利用可能! 広さも遊具もバッチリ。幼児のいる家庭にはありがたい設備だ。
・パーティールーム:特にパーティールームがあることは不思議ではないが、なんと卓球台が利用可能! 最新のフィットネス器具が苦手な人は、ピンポン玉で汗も流せるし、子供が成長したらキッズルームから卓球へとステップアップしてもいい。
・ルーフテラス:ここはなんとバーベキューセットを借りることができる。最近はBBQセットのレンタル業者もあるようだが、この物件に住むだけでファミリーパーティーは思いのまま。
結論から言うと、ラ・トゥールは語弊を恐れずに言えば「高級団地」的な価値を持っているマンションである。かつては団地の敷地内や公園などでキャッチボールやサッカーに興じる親子をよく見かけていたが、ここ最近はなかなかそんな風景に遭遇することもなくなった。
そうした現状を嘆く評論家もいる。子供を育てるのは学校や社会以上に、やはり親でしかない。もしかすると、高級賃貸マンションでフィットネスや卓球を共に楽しむことが、新しい親子のレクリエーションとして期待される存在になるのだろうか。
ラ・トゥールに住むこと、それは日本の未来を考える「極上の東京生活」なのだ。