アパートメンツVol.2

東京建物がプロデュースする高級レジデンス「アパートメンツ」シリーズの特徴として、その多くが幼稚園や小学校、あるいは神社などの近くに建設されている点が挙げられる。

もちろん学校の近くにこれだけのマンションがあれば、家族の入居が多く見込めるというビジネス的観点は当然あることだろう。と同時に、風営法や東京都の条例では、学など教育関連施設と集合住宅の周辺で風俗店を営業してはならないと定められているために、必然と集合住宅と学校はいち地域に集まってくることになるのだ。

つまり、アパートメンツシリーズは基本的に子供に優しい地域に建てられているといえる。

特に下記に挙げるアパートメンツシリーズ物件は、有名学校の徒歩圏内に存在しており、子供が有名校に通っている、あるいは通わせたい親にとってはありがたい賃貸マンションであることが分かるだろう。

アパートメンツ白金高輪：慶応義塾大学ほか中等部・女子高、北里大学、慶応義塾幼稚舎、聖心女子学院

アパートメンツ三田：慶応義塾大学ほか中等部、女子高

アパートメンツ白金コローレ、アパートメンツ白金三光坂：北里大学、慶応義塾幼稚舎、聖心女子学院

アパートメンツ麻布霞町：聖心女子大学

アパートメンツ代々木上原、アパートメンツ北沢KEYAKI：東京大学駒場キャンパス

ロワ・ヴェール市ヶ谷左内坂：東京理科大学

アールヴェール新宿弁天町：早稲田大学

アパートメンツ三軒茶屋：世田谷学園中学校ならびに高校

アパートメンツ三宿：筑波大付属駒場中学校ならびに高校、駒場東邦中学校ならびに高校、世田谷学園中学校ならびに高校

アパートメンツ南池袋：東京音楽大学、立教大学

アパートメンツ本駒込：東洋大学

アパートメンツ千駄木：開成中学校、開成高校

アパートメンツ都立大学、学芸大学、駒沢大学は言うまでもない。

1988年1月3日、一作のドラマが放送された。『翼をください』という「学校差別」をテーマとした作品だ。ご近所同士でありながら、進学校である県立高校と、落ちこぼれが通う私立高校との間に存在する格差に対し、落ちこぼれ高の教師と生徒が奮闘し問題を解決していく内容となっている。

もちろん進学校に合格できなかったとしても、人生を諦める必要はない。とはいえ、「東大を卒業した子よりもトラブルを解決できる子のほうが偉い」というドラマのセリフはもちろんなのだが、実は「有名大学を卒業し、さらにトラブルも解決できる子」のほうが、社会に受け入れられやすい現実も直視しなければならない。

アパートメンツシリーズ、それは男にとって理想と現実の接点である。

アパートメンツVol.3