高級賃貸マンションシリーズ「カスタリア」を考える、第五回。
ラストは都内の高級住宅地、かつ人気エリアの港区にある同シリーズ物件を見てみよう。
港区といえば、住宅環境としても周囲は高級店ばかりというイメージを持っていないだろうか。
もちろん「高級住宅地」というからには、それなりの品質や安全が確保されたものが転倒に並ばないとユーザーも納得できないかもしれないが、商品が置かれるのは決して「高級ブティック」やら「高級スーパー」ではない。
実は、この地域には昔ながらの商店街あるいは商店会が存在しているのである。
「高級住宅地」という言葉のイメージからか、商店街あるいは商店会はその対極にあるような気がしないでもない。
しかし、高級住宅地には高級住宅地らしい、しっかりとした品質と安全が確保された商店街があるからこそ、“高級”なのだともいえる。
いくつか例を挙げてみよう。
まず麻布エリアを支える「麻布十番商店街」だが、“麻布のカフェ”といえばどんなものを思い浮かべるだろうか。それはもう、セレブな奥様方が集まる超高級カフェかもしれない。
ところが、「麻布十番商店街」にカフェとして登録されているのは、スターバックス、カフェドクリエ、タリーズ、上島珈琲店といった、超有名チェーン店だ。
高輪エリアには「高輪台商店会」がある。
近年、あらゆるものが横文字化していく中、この商店会には日本らしい温もりがあった。
なにせ店名が君塚食糧販売所、田中花店、丸屋工芸と漢字ばかり。
薬局はアカビジ薬局、ミナト薬局、えのき薬局と、なぜかカナと漢字のコラボレーションだ。
三田エリアの「三田商店街」に至っては、そば・うどんが5店、寿司・日本料理・和菓子・せんべい・紳士服店、さらには琴・三味線のお店があるほど、やけにニッポンが溢れている。
確かに再開発による巨大ショッピングモールは重要だ。あらゆる商店が同一の建物の中にあることで、経済効果は計り知れない。
一方で商店街の役割とは何だろう? それは三田商店街のキャッチコピーに表れている、といえるかもしれない。
“あなたの「ちょっと」をみたす街”
周りに何でもある環境はありがたい。同時に、自ら何かを探すことも大切だ。
街を歩けば、こうした商店街が自分に必要なピースを、幸せな生活を「ちょっとずつ」埋めてくれる。
何でもないようなことが幸せだったと思う。
そんな場所に、あなたの「カスタリア」はある。